万田酵素プラス温

酵素と酵母の違いって??

「母」という字が入っているので「酵母って酵素を生み出すお母さんなんだね」と勘違いしても仕方がありません。酵母は微生物の仲間でカビなどを含む「真菌類」に分類されますので生きていると考えてください、酵素栄養学お得意の表現だと「生命体」ってことになります。

酵母と酵素は漢字にすると似ていますね、でも英語だと全くの別物です。さらにジュースやスムージーを作るときの手にも常在菌がウヨウヨいますので、下手をすると病原性を発揮するバイキンが常温保存した酵素スムージー内で大量に繁殖している可能性があります。

それは当たり前で「発酵」と「腐敗」は全く同じ現象なんです。酵素栄養学は人間が生きて行くためには酵素が必要である(ここまでは正しい)、酵素は毎日消費されているから食品として酵素を多く摂取しましょう(ここからが全くの間違い)という理論構成になっています。

1:酵母は発酵に必要なアイテムです2:酵母も生き物ですので繁殖していく過程で酵素を利用します3:酵母が増えれば酵素の絶対量もそれに伴い増加しますが、そこで増えた酵素は酵母にだけ役立つので、人間が食べ物として摂取してもなんの役にも立ちません発酵食品で取り入れた酵素は人の体のなかでは残念ながら活躍はしないのです!!■発酵食品は腐敗食品と紙一重です発酵と腐敗の違いも多くの方が勘違いしています。単純な例としてアルコールがあります、人によっては百薬の長になり、一方で肝機能障害を引き起こす原因にもなりますからね。

一般主婦兼スタッフから「納豆とかの日本の伝統食って体にいいじゃない」「ぬか漬けとかお味噌とかも健康にいいんでしょ」「ヨーグルトとかもお腹のバランスを整えてくれるよ」と院内で集中攻撃を受けました。「酵素はenzyme」であり、「酵母はyeast」となります。

もちろん私も納豆もぬか漬けもヨーグルトも体に良いと思いますよ、でもそれって酵素と全く別モンなんですけど。■ゲッ、酵素ジュースを発酵させて飲んだ方が健康に良いって!!生の野菜や果物をジュースにしたりスムージーにしたりして飲むことが流行していました。

健康系のサイトを覗いてみると酵素ジュースとか、酵素スムージーなるものを多く見かけますが、中には「数日常温で保存した方が効果的です」という危険なアドバイスが加えられているものがあるんです。空気中にも微生物は沢山いますし、ジューサー自体に微生物が存在しています。

私も毎朝豆乳を加えた果物中心のスムージーを愛飲しています(朝は食欲がないので、エネルギー源を摂るという単純な動機です)。お母さんである酵母が生み出すのは発酵という現象なんです。

ここまでをマトメてみます。一方の◎酵素は生物内でおこる化学的反応を促す触媒として活用される蛋白質であり、生き物ではありませんこの酵素を生き物「生命体」であるとする仮説(当然間違いです)によって酵素栄養学は成り立っているのです。

発酵と腐敗の違いは、人体にとって有益なものが「発酵食品」であり、害があるものは「腐敗した食品」と分類されるだけなので、ある人に対しては何も問題を起こさない発酵食品がある人に対しては有害な食品になってしまうことになります。人類の長い歴史において多くの人にとって害がある発酵食品は、おばあちゃんの知恵的に避けられるようになったために、現在発酵食品として扱われているものは健康に良いか悪いかは別として、腐敗食品とは呼ばれないようになっています。

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